とろろ昆布とおぼろ昆布の違いは?

とろろ昆布とおぼろ昆布。どちらもまったく同じ昆布が原料です。
見た目はふんわりしていて、水分を含むとトロトロになるのも同じ。
違うのは「削り方」です!

とろろ昆布

とろろ昆布は、何枚もの昆布を重ねてその側面を削ったものです。
削ったものを広げてみると木目調の模様が見えます。その筋が一枚の昆布の側面です。
細く糸状に削れているので、手でほぐせばふわふわとちぎれます。
何枚もの昆布を皮ごと削っているので、深い味わいが楽しめます。
とろろ昆布の画像
プレスした昆布を機械で削るので、一度にたくさん作ることができます。その為おぼろ昆布に比べ値段も手頃です。
これは とろろ昆布の方が機械化されているから安い という意味ではなく、単に作り方の違いであって「とろろ昆布の方が一度にたくさんできる作り方だから単価が下がる」ということです。
とろろ昆布の作り方と断面アップの画像

おぼろ昆布

おぼろ昆布は、一枚の昆布の平面をカンナをかけるように削ったものです。
削ったものを見ると帯状で、とろろ昆布の見た目がふわふわだとすると、おぼろ昆布はひらひらな見た目です。
透けるほど薄いそれはまさに「おぼろ」。職人が一枚一枚手で削っています。
昆布本来の繊細で甘みのある、上品な味わいが楽しめます。
おぼろ昆布の画像
おぼろ昆布として削る為には、肉厚で傷の少ない良質な昆布である必要があります。
その為使われる昆布は等級の高いもの。さらにそれを職人が熟練の技で一枚一枚削るので、とろろ昆布に比べ高価になります。
小松冨之助商店のおぼろ昆布は、昆布表面の黒い部分(サラエと呼びます)をすべて取り除き、中身の部分だけを削り出した大変贅沢な昆布です。
おぼろ昆布の作り方と断面アップの画像